
専任媒介契約の契約期間は3ヶ月が上限で、売主さま・不動産会社双方の合意がある場合のみ契約期間を更新できるため、更新しない場合、基本的に3ヶ月の契約期間満了と同時に契約終了となります。
でも、書面手続きなどがない「自然な契約終了」は不安ですので、明確に専属専任媒介契約を終了する手続きをしておきたいですよね。
「専属専任媒介契約終了後に不動産を売却できるか」「新しい不動産会社に媒介を依頼するべきか」などのお悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこで今回は宮城県・福島県・茨城県で年間900件以上の不動産取引をサポートしている『イエステーション』が、不動産会社へスッキリと「専任媒介契約を更新しない」旨を提示する方法を、わかりやすくご紹介します。
専任媒介契約の終了後に、スムーズに不動産を売却する方法もご確認いただけますので、ぜひ最後までご覧ください。
宮城県・福島県・茨城県で不動産がなかなか売れずお困りの方はイエステーションへお問い合わせください。
地域の専任担当者が、不動産の特性に応じた売却戦略でスムーズな売却をサポートいたします。
目次
Toggle「専任媒介契約を更新しない」手続き、契約解除の判断基準

はじめに、専任媒介契約を更新しない旨を提示して、あえて契約終了を明らかにする手続きをご紹介します。
専属媒介契約を更新するべきかどうか迷っている方もいらっしゃると思いますので、契約解除の判断基準もご確認ください。
「専任媒介契約を更新しない」手続き|契約期間が満了したらどうなるのか
結論からお伝えすると、専任媒介契約は、何も手続きをしなくても契約期間の満了とともに自然に終了します。(専属専任媒介契約も同様)
宅地建物取引業法では、専任媒介契約の有効期間は3ヶ月を超えることができず、更新も「依頼者(売主様)からの申し出があった場合のみ可能」と定められています。
なお、不動産会社が自己判断で「自動更新を特約で定める」といったことも、法律上できません。
実務上は、契約期間が近づくと不動産会社の担当者から「更新の意向を確認する連絡(電話や面談)」を受けるのが一般的です。
その場で「今回は更新しません」とお伝えいただければ、手続きとしては十分です。
後々の「言った言わない」を避けたい場合には、更新しない旨を伝えた事実を残しておけるよう、メールで伝えておくと安心です。
過去に、「専任媒介契約の締結時に2回目以降の契約書まで一緒に交わし、不動産会社が指示処分となった」という実例があるため、契約内容に怪しい点がある場合には不動産会社に説明を求めて下さい。
「説明に納得がいかない」「説明の裏付けがほしい」といった場合には、不動産会社が加盟している保証協会※の無料相談窓口に相談する方法もあります。
※不動産会社は、以下のうちどちらかの保証協会に加盟していて、両保証協会は全国の支部で不動産取引に関する無料相談を受け付けています。
- 公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会(ハトマーク)
- 公益社団法人不動産保証協会(ウサギマーク)
なお、インターネット上には内容証明郵便で「媒介契約更新拒絶通知書」を送るという情報がありますが、この手続きは不要と考えていただいて大丈夫です。
不動産会社に内容証明郵便を送るのは、以下のような手続きをする場合です。
- 「囲い込み」などの契約違反によって、専任媒介契約の契約期間満了前に契約を解除する場合
- 一般的に賃貸住宅の契約(借地借家法)の更新を拒絶
- 不動産売買契約のクーリングオフ など
「専任媒介契約を更新しないorする」の判断基準
「専任媒介契約契約を選択してみたものの、不動産が売れなかった。契約更新しないorするどちらを選ぶべき?」と迷っている方もいらっしゃると思います。
「専任媒介契約を更新しないorする」の判断は、以下の基準で不動産会社の動きを振り返ると決断しやすくなります。
- 反響・内覧の実績数が1ヶ月2〜3回以下:不動産会社の広告内容に魅力があるか、価格が競合物件と比較して理由無く高く設定されていないか
- 業務報告の「具体性」:「お問い合わせはありませんでした」だけではなく、内覧者の反応・競合物件の動向・インターネット広告の閲覧数など、具体的な分析をしてくれているか
- 集客が滞っている場合の改善提案:広告画像の撮り直し、物件概要の改善、明確な根拠のある価格見直しなど集客に真剣に取り組んでいるか
なお、不動産会社に「囲い込み」「業務報告をしない」などの明確な契約違反がある場合には、迷わず「専任媒介契約を更新しない」という判断をしてください。
専任媒介契約の契約期間3ヶ月以内に売れなかった不動産の対処法

「専任媒介契約を更新しないorする」の判断をする際には、「更新しない選択をした後の不動産売却方法」についても不安を感じますよね。
専任媒介契約を更新しない場合の選択肢は以下のとおりで、「現在の不動産会社との関係」や「売却中の不動産の状況」に応じて選択する必要があります。
- 同じ不動産会社で媒介契約を切り替え
- 他社に切り替え
- 「買取」に切り替え
- 売却から不動産活用に切り替え
どのような場合に適した選択なのか、それぞれの特徴をご紹介します。
同じ不動産会社で媒介契約を切り替え|一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約のルールを再確認
現在の不動産会社を信用できる場合には、「契約形態だけ見直す」という選択が向いています。
媒介契約は3種類ですので、改めて各媒介契約の特徴を確認したうえで、不動産会社と契約形態の見直しを話し合いましょう。
| 特徴 | 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 |
|---|---|---|---|
| 仲介を依頼できる会社数 | 複数 | 1社のみ | |
| 自己発見取引 (自分で買主を見つける) | OK | NG | |
| レインズ登録義務 | 任意 | 契約締結日の翌日から7営業日 | 契約締結日の翌日から5営業日 |
| 業務状況の報告義務 | 任意 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| 契約期間の上限 | なし (3ヶ月以内が標準) | 3ヶ月 | |
| 自動更新 | 可能 (特約による) | 不可 (売主様からの申し出が必要) | |
「一般媒介契約に切り替えて、他社にも仲介を依頼する」という選択肢もあります。
ただし複数社への依頼によって不動産会社の注力度が下がる可能性もあるため、複数社に仲介を依頼する場合には、各社担当者の熱意も見極めながら今後の契約形態を検討していくことをおすすします。
他社に切り替え|不動産会社の選び方
現在の不動産会社に不信感がある場合には、他社への切り替えをおすすめします。
新しく不動産会社を選ぶ際には、以下の3点をご確認ください。
- 実績:対象エリアでの取扱い件数・成約件数
- 担当者の対応・説明の質:査定額の根拠を明確に説明してくれるか
- 査定額の根拠:根拠の薄い高額査定は、後々の値下げ交渉の引き金になりやすい
- 口コミ:営業担当者の具体的なエピソード
- オプションサービス※:ホームステージング、プロのカメラマンが広告画像を撮影、空き家管理など
※オプションサービスは、「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」を選択する場合には無料、一般媒介契約を選択する場合には有料で利用できるのが一般的です。
不動産会社を数社ピックアップして、実際に対面で打ち合わせを実施しましょう。
不動産の売却は「営業担当者の実力次第」という面が非常に強いため、不動産会社を数社ピックアップしたら、対面で打ち合わせをして熱意や提案力を見極めてください。
床が抜けている・屋根がないなどの不動産も、売却が可能です。
「買取」に切り替え|買取の特徴

「買取」とは、不動産会社が売却中の不動産を購入することです。
一般市場では売却が難しい不動産も、不動産会社であれば再販を目的に買取するケースがあります。
買取をサービスの一部として提供している不動産会社は珍しくないため、「郊外・交通アクセスが悪い・変形地など、今後も売却のハードルが高そう…」「今すぐ売却したい」といった場合には、買取サービスの利用をご検討ください。
買取には以下のメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況・不動産の状況に応じて選択してください。
【メリット】
- 売却時の仲介手数料が不要
- 最短1日〜1ヶ月以内に売却できる
- 一般的に残置物の片付けなどをせず、そのまま売却が可能 など
【デメリット】
- 買取の売却額は、一般市場での売却額の7〜8割が相場
- 買取サービスを提供していない不動産会社もある
- 買取の判断基準が不動産会社ごと異なる など
こちらの記事で、売れない土地を手放す方法をご確認いただけます。
〈関連ページ〉売れない土地を手放したいなら不動産会社を変更|いらない田舎の土地も国庫帰属や相続放棄をせずに売却可能
売却から不動産活用に切り替え|不動産の活用方法
不動産の売却期間が長引いている場合には、固定資産税などの維持費のマイナスを回収するために、売却から不動産活用に切り替えるという選択肢もあります。
- 賃貸経営に切り替える:管理会社への委託費用・空室リスクの想定が必要
- 駐車場として活用する:更地化の費用はかかるが、需要のあるエリアでは安定収益が見込める
- 解体して土地として売却・活用する:建物の老朽化が進んでいる場合の選択肢 など
不動産が「活用可能なのかどうか」は立地や建物の状態に応じて判断が必要ですので、不動産会社へ「現実的に収益を獲得できる可能性があるのか」をご相談ください。
宮城県・福島県・茨城県で「家や土地がなかなか売れない」とお悩の方、「不動産を売却するべきか、活用できる可能性があるのかわからない」とお困りの方は、イエステーションへお問い合わせください。
イエステーションには地域専属の担当者がおりますので、地域の需要を踏まえた売却戦略・活用提案をご依頼いただけます。
専任媒介契約を期間満了前に解除する場合の違約金

専任媒介契約を期間満了前にご自身の都合で契約解除する場合、一般的には契約書に以下の違約金が発生することが明記されています。
法律上、仲介手数料相当額を超える請求は認められていません。
| 違約金の種類 | 発生するケース |
|---|---|
| 報酬額(仲介手数料)相当額の違約金 | 他社に仲介を依頼して、成約した場合 |
| 契約履行に要した実費相当額の違約金 ・広告費 ・交通費 ・通信費 など | 不動産会社に落ち度がなく、ご自身のご都合で解除 |
〈参考〉国土交通省『宅地建物取引業法関係』宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款(平成二年一月三十日建設省告示第百十五号)
不動産の売却額に応じた仲介手数料の具体的な額を、こちらの記事でご確認いただけます。
〈関連ページ〉仲介手数料「800万円以下は上限33万円」は損得どちら|売主・買主への影響、400万円特例との違いも解説
なお、「違約金」という名称ではありませんが、専任媒介契約終了後2年間は、期間満了前に紹介を受けた買主へ不動産を売却すると報酬(仲介手数料相当額が上限)を請求される可能性がある点も、念頭に置いておく必要があります。
また、上記の違約金については媒介契約書に明記されていて、媒介契約書は国土交通省が提示している「標準媒介契約約款」を使用して作成されているのが一般的です。
〈参考〉国土交通省『宅地建物取引業法関係』宅地建物取引業法施行規則の規定による標準媒介契約約款(平成二年一月三十日建設省告示第百十五号)
媒介契約書には必ず「標準媒介契約約款に基づく契約であるか否か」が明記されているため、お手元にある媒介契約書でご確認ください。
標準媒介契約約款に基づいていない契約書が使用されていて、「違約金等の項目に記載がない」「標準媒介契約約款とは違う違約金が記載されている」といった場合は、標準媒介契約約款の内容と違う理由を不動産会社に確認が必要です。
不動産会社の説明に納得できない場合、説明に正当性がないと感じる場合には、媒介契約の締結前に不動産会社が加盟している保証協会の無料相談窓口に相談しましょう。
専任媒介契約を更新しない場合のQ&A

最後に、専任媒介契約を更新しない選択を検討中の方から、イエステーションがよくいただく質問・回答をご紹介します。
Q.専任媒介契約の期間中に他社へ査定を依頼すると契約違反になる?
A.専任媒介契約の期間中に他社へ査定を依頼するだけで、契約違反となることはありません。
契約違反になるのは、他社と新たに媒介契約を結んで不動産を売却した場合です。
なお専任媒介契約はご自身で買主を見つけて不動産を売却することも、契約違反とはなりません。
Q.不動産市場で売却・買取・個人売買の売却額はどの程度変わる?
A.一般的にもっとも売却額が高いのは、不動産市場での売却です。
買取は不動産市場で売却する場合の7〜8割程度が目安です。
個人売買は買主との関係性などによって売却額が変動するため、売却額の想定が難しいと考えておきましょう。
Q.専任媒介契約中に大幅値引きの交渉があった。売却するべき?
A.値引きをしたうえで売却するかどうかは、「売値が正当かどうか」を確認したうえでの判断が必須です。
不当に高額な売却額を提示している場合には、「買主が誰であっても同等の値引き交渉をされる可能性がある」と考えておきましょう。
「不動産会社が提示した査定額の根拠」「近隣の類似物件の成約事例」を元に正当な売値を再確認したうえで、提示された値引き額の正当性もご確認ください。
まとめ
専任媒介契約は法律上自動更新ができない契約のため、「更新しない」と決めた場合に特別な手続きは不要です。
売主さまと不動産会社が同意をしない限り、勝手に専任媒介契約が更新されることはないため、ご安心ください。
ただし、専任媒介契約の期間中にご自身の都合で契約解除をする場合には、違約金が発生することが契約書に明記されています。
残りの契約期間を確認のうえ、契約期間中の解除が適切かどうかを、よく検討することをおすすめします。
専任媒介契約の期間中(3ヶ月)に不動産が売却できなかった場合には「同じ不動産会社で契約形態を切り替える」「他社に切り替える」「買取に切り替える」などの選択肢があるため、不動産会社との関係や不動産の状況に応じて、適切な選択をしましょう。
宮城県・福島県・茨城県で「専任媒介契約をしたけど、不動産が売却できなかった」とお困りの方は、イエステーションへお問い合わせください。
現状と不動産の売却に関するご希望を丁寧に伺ったうえで、地域専属の担当者が今後の対処・不動産の売却戦略をご提案いたします。




