簡単ステップ!自分でできるエアコン掃除
それでは、具体的な掃除の手順を見ていきましょう。これらの掃除は、エアコンの使用頻度にもよりますが、フィルターは2週間に1回程度、ルーバーや吹き出し口、本体カバーは月に1回程度を目安に行うのがおすすめです。
ステップ1:フィルターの掃除
最もホコリが溜まりやすく、自分で簡単に掃除できるのがフィルターです。
- フロントパネルを開ける: エアコン本体の下側や側面に開けるためのツメやボタンがあります。取扱説明書を確認して、無理な力をかけずに開けてください。
- フィルターを取り外す: フィルターはツメで固定されていることが多いです。破損させないように慎重に取り外します。
- ホコリを吸い取る: フィルターの外側(エアコン本体側と反対側)から掃除機を使ってホコリを吸い取ります。こうすることで、吸い取ったホコリが目詰まりするのを防ぎます。
- 水洗いする: フィルターの内側(エアコン本体側)からシャワーなどで水を流し、残ったホコリや汚れを洗い流します。油汚れなどが気になる場合は、中性洗剤を薄めた液で優しく洗っても良いでしょう。
- しっかり乾燥させる: 洗った後は、カビの発生を防ぐため、陰干しで完全に乾燥させます。直射日光はフィルターを傷める可能性があるので避けてください。
ステップ2:ルーバー・吹き出し口の拭き掃除
エアコンの風が出てくるルーバー(風向きを変える羽根)や、その周辺の吹き出し口もカビやホコリが溜まりやすい場所です。
- 濡らしたクロスで拭く: マイクロファイバークロスを水または薄めた中性洗剤に浸し、固く絞ります。
- 優しく拭き取る: ルーバーの表裏、吹き出し口の内部を優しく拭き取ります。汚れがひどい場合は、メラミンスポンジや使い古しの歯ブラシでこすり落とすと効果的です。特にルーバーの付け根部分はカビが発生しやすいので念入りに。
- 乾拭きする: 最後に別の乾いたクロスで水分をしっかり拭き取ります。
ステップ3:本体カバーの拭き掃除
エアコン本体の表面も意外とホコリが溜まります。
- ホコリを払う: ハンディモップなどで表面のホコリを優しく払います。
- 拭き掃除: 濡らして固く絞ったクロスで本体カバー全体を拭きます。油汚れがある場合は、薄めた中性洗剤を使って拭き、その後水拭き、乾拭きをしてください。
さらにきれいに!エアコンクリーナー(自己責任で)
最近では、エアコン内部のフィンなどに吹き付けて使うスプレータイプのエアコンクリーナーも市販されています。これを使うと、フィルターの奥の掃除もできるとされていますが、使用には十分な注意が必要です。
・必ず製品の説明書をよく読む: 使用方法や注意事項をしっかり守ってください。
・電気部品にかからないように細心の注意を払う: スプレー液が電気部品にかかると、故障の原因になります。
・換気を十分に行う: スプレーの成分を吸い込まないように注意しましょう。
・全ての汚れが落ちるわけではない: フィンの奥や送風ファンなど、手の届きにくい場所の頑固な汚れは落としきれないことが多いです。
・かえって汚れを奥に押し込む可能性: 使い方を間違えると、汚れや洗剤成分をエアコン内部に溜めてしまい、カビやニオイの悪化、故障に繋がるリスクもあります。
エアコンクリーナーの使用は自己責任となります。不安がある場合は、無理に使用せず、フィルターやルーバーなどの掃除に留めておくのが賢明です。
掃除後の確認
掃除が終わったら、取り外したフィルターやフロントパネルを元に戻します。破損がないか確認しながら丁寧に取り付けてください。
全てを元に戻したら、ブレーカーを戻し、試運転を行います。異音や異常がないか確認し、正常に運転することを確認して掃除完了です。
自分で掃除する際の注意点・NG行為
・無理な分解はしない: エアコンの構造は複雑です。専門知識がないのに無理に分解すると、元に戻せなくなったり、部品を破損させたりする危険があります。
・電装部分に水をかけない: 電気部品に水がかかると、感電や故障の原因になります。
・洗剤の使いすぎに注意: 洗剤成分が内部に残ると、カビやニオイの原因になることがあります。洗剤を使った場合は、しっかりと拭き取るか、洗い流せる部分は十分にすすいでください。
・高温高湿での作業を避ける: 熱中症のリスクがあります。涼しい時間帯を選んで作業しましょう。
・安定しない足場での作業は危険: 落下する可能性があります。必ず安定した脚立などを使用してください。
・「お掃除機能付き」エアコンに注意: 最近のエアコンに多い「お掃除機能」は、フィルターのホコリを自動で取る機能であり、エアコン内部を全てきれいにする機能ではありません。お掃除機能付きの場合、自分でフィルターを外す際に複雑な手順が必要だったり、自動お掃除ユニットを外す必要があったりします。構造が複雑なため、無理な自己清掃は故障の原因になりやすいです。取扱説明書をよく確認するか、プロに依頼する方が安心です。