暑い日に食べたくなる麺類のひとつが、冷やし中華です。もちろん、いわきの各家庭でも、手軽に食べられる夏の一品として愛されています。そして、いわきの人たちが冷やし中華を食べるときには、欠かせないものがあるのです。

冷やし中華には、マヨネーズ!

欠かせないものとは、実はマヨネーズ。いわきの人たちは、酢醤油だれの冷やし中華に、マヨネーズを添えて食べるのが大好きです。上からかける猛者もいますが、一般的にはお皿の端に絞り出して、たれにマヨネーズを溶きながら食べ進めます。酢醤油だれにマヨネーズが混ざり合い、まろやかになった冷やし中華は、美味しさ倍増です。

いわきでは当たり前の食べ方ですが、全国的には少数派になってしまいます。愛知・三重・岐阜の東海3県を除くと、ここまでマヨ必須派が多いのは福島県、しかも海沿いの浜通り地域に限定されているようです。

いわきの人たちの間でも別れるのが、マヨネーズと一緒に練りからしを使うか否か。割合としては、マヨネーズのみ7割、からしプラスが3割というところです。使わない派のいわき市民も、からしの使用については寛容ですので、これについての論争が起こることはほぼありません。

 

からしほど多くはありませんが、ラー油をかけたり、紅しょうがを乗せたりする方もいます。しかし、どんなアレンジをしようとも、いわきの冷やし中華にはマヨネーズがつきものです。

お隣県のマヨネーズ事情

冷やし中華にマヨ必須派が多いのは、前述の通り、福島県の浜通り地域です。では、お隣の宮城県や茨城県はどうなのでしょう。

 

調べてみたところ、浜通りではいわき市のみならず、相双地区でもマヨ必須派が多数を占めていました。水戸市以北の茨城県でも、同じ結果が出ています。しかし、宮城県に入ってしまうと、その割合は少なくなるようです。

 

 

いわきの食卓では、家族がマヨネーズのボトルを順番に回して、各々の冷やし中華に絞り出す光景が見られます。全国的には珍しいかもしれませんが、いわきの人たちにとっては、慣れ親しんだ夏の風物詩です。

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