
居住中のマンションを売却中で、売れない期間が長引いている方がいらっしゃると思います。
また、これからご自宅マンションを売るにあたって、「住みながら売りたい」とご希望の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、中古マンションは「居住中」という条件であっても、適切な内覧対応などによって売却可能です。
今回は宮城県・福島県・茨城県で地域最大級の不動産売買実績を持つ『イエステーション』が、居住中の中古マンションをスムーズに売るために必要な対策を、わかりやすく紹介します。
ご自身にとってなるべくリスクが少ないかたちでスムーズにマンションを売るために、ぜひ最後までごらんください。
宮城県・福島県・茨城県で居住中のマンションが売れずお困りの方、住みながらご自宅マンションを売りたい方は、イエステーションへお問い合わせください。
地域専任担当者の情報網を活用して、スムーズなマンション売却をサポートいたします。
目次
Toggle居住中のマンションを売る際の適切な内覧対応|購入者の口コミも参考に紹介

居住中の中古マンションは、内覧対応が購買意欲を大きく左右します。
まずは、実際に居住中の中古マンションを購入した方の口コミも参考にしながら、内覧時の適切な対応を確認しましょう。
- 内覧は立ち会いがベスト
- 売主は必要な場合のみ対応
- 家具はなるべく少ない状態がベスト
- 水回りを徹底清掃して生活感を排除
- 快適な居心地を演出
- 傷・汚れ・設備の不具合などは正直に伝える
- 購入希望者の内覧希望日に合わせる心構えが必要
- 売る理由を聞かれたらネガティブな理由もポジティブに変換して回答
内覧は立ち会いがベスト
内覧時に不動産会社へ対応を任せて不在にすることは可能なのですが、マンションに居住しているからこそ伝えられることがあるため、内覧に立ち会うことをおすすめします。
実際に居住中の中古マンションを購入した方は、売主に以下のような質問をしています。
- ご近所付き合いの程度
- 管理組合・管理人の管理状況
- 他住戸から聞こえる音の程度
- 冬・夏の寒さ・暑さ
- 朝・夕の日当たり
- ゴミ出しルール など
売主は必要な場合のみ対応|出迎え〜見送りの対応例も確認
内覧時の「売主の対応」に関する口コミには「売主が常に後ろにいて、落ち着いて隅々まで確認できなかった」といった声が意外と多く、「売主はにこやかに対応するものの、過剰に関与しない」という姿勢が好まれるケースが多数です。
出迎えから見送りまでの対応は、以下を参考にしてください。
【出迎えの対応例】
にこやかに出迎え、遠慮なく内覧できるよう、以下のような点を伝えられるとベストです。
- リビングにおりますので、ご自由にごらんください
- クローゼットや収納も片付けてありますので、ご自由に開けてごらんください
- キッチンやお風呂など、水も流して確認していただいて大丈夫です など
【内覧中の対応例】
過剰な対応は不要ですが、「1つの質問に対して1つの回答をする」など、明確に対応するのがベストです。
また、ネガティブな質問には工夫して回答しましょう。
| ネガティブな質問例 | 回答例 |
|---|---|
| 他住戸から音は聞こえますか? | ✕「うるさくて悩まされました」 ◯「お子さんの足音が聞こえることはありますが、夜は静かです」 |
| コンパクトな間取りに不便を感じましたか? | ✕「収納が少なくて困りました」 ◯「冷暖房がよく効きますし、掃除の手間も省けて暮らしやすかったです」 |
| 設備が古いのでは? | ✕「交換していないので不具合が出るかもしれません」 ◯「新しく住む方の好みでリフォームしていただけるよう、価格設定を頑張りました」 |
【お見送りの対応例】
住戸の外までお見送りする必要はありません。
玄関でにこやかにお見送りし、「不明点などがあったら、いつでも不動産会社を通してご連絡ください」と伝えましょう。
家具はなるべく少ない状態がベスト

居住中の中古マンションを購入した口コミの中には、「内覧時に家具が多すぎて自分が住むことをイメージできなかった」という声も多数あります。
家具が多い状態での内覧には以下のようなデメリットがあります。
- 空間を実際の面積よりも狭く感じる
- 新しく暮らすことをイメージしづらい
- 生活感が強まり、印象が悪くなる など
可能であれば「家具をトランクルームに預ける」といった方法で別の場所に一時保管し、空間を広く見せる工夫をしましょう。
モデルルームを魅力的に演出する「ホームステージング※」を参考にして、室内デザインを整える方法もあります。
※「ホームステージング」とは、購入希望者の「こんな家に住みたい」という気持ちを引き出すために行われる、インテリアの演出方法です。
水回りを徹底清掃して生活感を排除
居住用の中古マンションを買った方の口コミには、「他人の家の汚いキッチンなどを見て、購入する気持ちが湧かなかった」といった声が多数あります。
内覧時に生活感が生まれやすい場所・印象が悪くなる場所の代表は水回りですので、以下のような整備を実施してください。
- 日常生活で使っている物を片付ける
- 水アカなどの汚れをできるだけ掃除する
- 水滴を残さない
- 排水口もきれいに掃除し、洗剤で排水口のにおいを消す
- 洗濯機・トイレのフタは閉める
新品同様に整備するのは難しいため、「ホテルの水回りの清掃状態」を目指してください。
快適な居心地を演出

居住中の中古マンションを購入した方の口コミには、「玄関に入った瞬間から心地よさを感じて、スムーズに購入を決断できた」という声もあります。
以下のような配慮で、快適な居心地を演出しましょう。
- 生活臭排除のために、事前に換気をしておく
- 明るい生活環境を演出するために、室内の照明をすべて点灯しておく
- すべての部屋を快適な温度に調整しておく
- 結露を拭き取っておく など
傷・汚れ・設備の不具合などは正直に伝える
中古マンションは「現状有姿(そのままの状態)で売る」という条件で契約をしても、「通常の使用の範囲を超えた傷・汚れがある」「使えると説明していた設備が使えない」といった場合には、以下のようなトラブルが発生するケースがあります。
そのため、ネガティブな印象が生まれる情報も正直に伝えてください。
- 売主が費用を負担して修理・修繕
- 値引き
- 契約解除
- 損害賠償請求(修理・修繕で居住できない期間の仮住まい費用など)
「購入希望者に伝えるべき情報」「契約書で免責特約とする事項」などの詳細は、不動産会社に相談が必要です。
宮城県・福島県・茨城県でスムーズなマンション売却をご希望の方は、イエステーションへお問い合わせください。
「居住中の売却」など、ご希望を実現する売却プランを提案・実行いたします。
購入希望者の内覧希望日に合わせる心構えが必要
居住中の中古マンションを購入した方の口コミには「購入のモチベーションが高いときに、スムーズに内覧できた物件を購入した」という声も多数あるため、売却が決まるまでは、できるだけ内覧希望を受け入れるのがベストです。
ただし、内覧はなるべく同じ日に集中している方が対応しやすいですよね。
「購入希望者に内覧希望日の候補を2〜3提示してもらう」など、不動産会社と協力をしてご自身の負担を軽減できる売却活動を実施してください。
売る理由を聞かれたらネガティブな理由もポジティブに変換して回答
内覧時に、購入希望者から「居住中のマンションを売る理由」を聞かれることがあります。
購入希望者へあまり正直に回答したくない理由はポジティブな内容に変換して、回答を用意しておきましょう。
| 理由例 | ポジティブに変換する例 |
|---|---|
| 住宅ローンの支払い困難 | 長期的に家計を見直して、住宅ローン以外の投資に切り替えることにしました。 |
| 離婚 | 家族構成が変わるので、住み替えをします。 |
| 暗い・寒いなど | ガーデニングができる家に住み替えをします。 |
こちらの記事で、「住宅ローン残債あり」の状態で不動産を売却&住み替えする方法を確認できます。
〈関連ページ〉住宅ローン残債ありで家を売却・住み替えるなら「完済」が前提|住み替えローン・ダブルローンなど簡単解説
居住中のマンションを売る場合に最も大切な「内覧対応の具体的な方法」を紹介してきましたが、内覧対応には不動産会社との連携が不可欠です。
不動産会社選び・不動産会社の売却活動の内容によってマンションが売れない期間が長引くケースもあるため、次に不動産会社との適切な連携方法も紹介します。
居住中のマンションを売るなら不動産会社との連携が重要

居住中のマンションをスムーズに売るために、以下の点を意識して1〜3社の不動産会社を選んでください。
以下のような要素を満たす不動産会社は、一般的に売却活動中の連携もスムーズです。
- 地域の不動産売却実績が豊富な不動産会社に依頼
- 担当者が熱心にサポートしてくれる不動産会社に依頼
- 買取・仲介どちらにも対応している不動産会社に依頼
- 幅広い媒体を活用して売却活動をする不動産会社に依頼(大手不動産情報サイト、自社ホームページ、SNSなど)
3社以上の不動産会社に売却活動のサポートを依頼すると不動産会社とのやり取りが多くなるため、負担を感じるケースがある点にご注意ください。
また、マンション売却時の不動産会社のサポート形態の総称は「仲介」で、3種類の形態があります。
- 一般媒介契約:複数社に仲介を依頼し、ご自身での売却契約もOK
- 専属媒介契約:1社に仲介を依頼し、定期的な業務報告義務がある(1回/2週間)。ご自身での売却契約もOK
- 専属専任媒介契約:1社に仲介を依頼し、定期的な業務報告義務がある(1回/1週間)。ご自身での売却契約NG
こちらの記事で「大手or中小どちらがいいか」など、不動産会社の選び方を詳しく確認できます。
〈関連ページ〉家を売るならどこがいい、仲介or買取どちらがいい、いつがいい|やってはいけないことも解説
居住中のマンションを売るなら適切な価格設定も必須

マンションを売る際には、以下のような要素を考え合わせて価格設定をする必要があります。
- 周囲の物件の売却価格
- 同マンションor同地域・同条件のマンションの過去の売却価格
- 現時点の需要
- 築年数
- 管理費・修繕積立金などの維持費
- 劣化程度
- 売却経費(リフォーム、ハウスクリーニングなど)
ご自身でも、インターネット検索で「周囲の物件の売却価格」「同マンションor同地域・同条件のマンションの過去の売却価格」を調べることが可能です。
不当に高額な価格を設定するとマンションが長期間売れない原因になるため、適切な価格を検討しましょう。
数社の不動産会社に査定を依頼して不自然に高額な査定価格がある場合には、将来の値引きを見据えた価格設定である可能性にも、注意が必要です。
中古マンションの売却は居住中・退去後どちらもメリット・デメリットがある

ここまで居住中のマンションをスムーズに売る方法を紹介してきましたが、「退去後の方が売れやすいのでは?」とお考えの方もいらっしゃると思います。
居住中・退去後どちらのタイミングでマンションを売る場合にもメリット・デメリットがあるため、ご自身にとってどちらが最適な選択なのかを判断する参考にしてください。
居住中のマンションを売るメリット・デメリット
居住中のマンションを売るメリットは、以下のとおりです。
- 駐車場を確保した状態で売れる
- 仮住まいが不要で、仮住まい費用・仮住まいへの引っ越し費用・引っ越しの手間を省ける
- 売却価格に応じて住み替え先の住居費・住宅ローン利用を検討するという選択をしやすい(売却によって受け取る資金が確定してから住み替えできるため)
- 売れない期間のマンション維持費(管理費・修繕積立金・固定資産税など)はご自身の住居費なので、過度な負担を感じづらい
- 購入希望者へご自宅への愛着を伝えながら売却活動をできる など
居住中にマンションを売る際には、特に「住み替え資金検討」に関するメリットがある一方で、以下のようなデメリットを受け入れて対策が必要です。
- 内覧対応をする必要がある
- 内覧のために、室内環境を整備・維持する努力が必要
- 購入者が短期間での入居を希望する場合、住み替え先探し・引っ越しなどのスケジュール調整が大変 など
退去後のマンションを売るメリット・デメリット
退去後のマンションを売るメリットは、以下のとおりです。
- 内覧対応を不動産会社に任せやすく、スケジュール調整をする必要もない
- 残置物無しで売る場合には空間が広く見える、購入希望者が住戸の状態を隅々までチェックできる
- ハウスクリーニング、脱臭などの最低限のメンテナンスをしたうえで売却活動をできる など
退去後にマンションを売る際には「売主の負担を軽減できる」などのメリットある一方で、以下のようなデメリットを受け入れて対策が必要です。
- 住宅ローン残債があり、住み替えにあたって住宅ローン(住み替えローンやつなぎ融資)を利用する場合、マンションが売れない期間が長引くと、両方の住宅ローンを返済する「ダブルローン」期間も長引く
- 家具・家電を撤去した後の傷・クロスの色の違いなどが目立つ
- マンションが売れない期間が長引くと、住戸の劣化が進行する
- マンションが売れない期間の、旧マンションの維持費(管理費・修繕積立金・固定資産税など)の負担感が重い など
入居後・退去後どちらでも適切な売却活動によってマンションを売ることが可能なので、ご自身の状況に応じてマンションを売る方法を選択してください。
宮城県・福島県・茨城県で「マンションがなかなか売れない」「マンションが売れるか心配」などの悩みや不安をお持ちの方は、イエステーションへお問い合わせください。
イエステーションは、地域最大級の不動産売買実績を持つ不動産会社です。
居住中のマンションを短期間で売れる「買取」の特徴、メリット・デメリット

ここまで、市場で居住中のマンションを売ることを前提として確認していただきたい情報をお伝えしてきましたが、「なるべく短期間で居住中のマンションを売りたい」とご希望の場合には、不動産会社の「買取」を選択する方法もあります。
【不動産会社の「買取」とは】
不動産会社が不動産を直接買取するサービスで、一般的に2週間〜1ヶ月程度で居住中のマンションを売ることが可能です。
以下のメリット・デメリットがあるためすべての方に向いているとは言えませんが、「価格にはこだわらないから、手間を省いて居住中のマンションを売りたい」という方に向いています。
【居住中のマンションを「買取」で売るメリット】
- 短期間で売れる
- 残置物撤去を不動産会社に任せることも可能
- 退去時期の交渉をしやすい
- 一般的に売れにくい条件のマンションでも売れる可能性がある
- 「不動産のプロが買う」という事情から、売買契約後に住戸に問題が見つかっても賠償責任などを問われることがない
【居住中のマンションを「買取」で売るデメリット】
- 市場価格よりも低価格になるのが一般的(市場価格の7〜9割が目安)
- 一般的に価格交渉ができない
- 買取に対応していない不動産会社もある
「築年数が古い」「生活利便性が低い」などの事情でマンションが長期間売れないとお悩みの場合には、買取サービスの活用も検討してください。
居住中のマンション売却Q&A

最後に、居住中のマンション売却をご希望の方から、イエステーションがよくいただく質問・回答を紹介します。
Q.売却額のうち手元に残るのは何割くらい?
A.最大で9割程度が手元に残りますが、手元に残る金額は以下の要素によって変動します。
- 住宅ローン残債
- リフォーム・ハウスクリーニングなどの整備費用
- 固定資産税の負担額(一般的には「1月からの所有月数/12」で計算) など
Q.退去予定日のどれくらい前から売却活動を始めるべき?
A.一般的には、6ヶ月ほどの期間を見込んで売却活動をします。
ただし住み替えローンやつなぎ融資を利用して住み替えをする場合は、金融機関がダブルローンを許す期間を守って売却活動をしてください。
金融機関がダブルローンを許す期間を超過すると、既存の住宅ローン残債を完済する必要があります。
Q.マンションを売る際にリフォームは必要or不要どちら?
A.マンションを売る際のリフォームは、購入者の需要に応じて判断する必要があります。
リフォーム不要の判断をするケースも多いため、不動産会社に相談して決めることをおすすめします。
Q.内覧中に値引き交渉をされることはある?
A.不動産会社が仲介している不動産取引で、買主が売主に直接値引き交渉をすることはルール違反です。
そのため、基本的には内覧中に値引き交渉をされることはありません。
また、内覧中に値引き交渉をされても、トラブル回避のために「不動産会社と交渉してください」と回答しましょう。
まとめ
「居住中のマンションを売却中で売れない期間が長引いている」とお悩みの方、「自宅マンショを住みながら売りたい」とご希望の方へ、スムーズにマンションを売却するための対策・方法を紹介してきました。
「居住中」という条件は不利なイメージがありますが、適切な内覧対応などによって「売れない」と悩むことを回避できます。
今回紹介した情報を参考にして、スムーズなマンション売却を実現していただけると幸いです。



