杜の都、仙台の総鎮守として有名な「大崎八幡宮」。観光地としても人気があり、ご参拝したことのある人も多いのではないでしょうか。もともとは平安時代に坂上田村麻呂が岩手県水沢市に勧請した鎮守府八幡宮を、室町時代に奥州管領であった大崎氏が現遠田郡田尻町に遷祀し崇敬したため「大崎八幡宮」と呼ばれることになったとのことです。今回はそんな大崎八幡宮の初詣風景についてご紹介します。

荘厳な社殿

大崎八幡宮の壮麗な拝殿は安土桃山時代の遺構として国宝建造物に指定されています。大崎氏滅亡後、伊達政宗公が仙台開府にあたり当代随一の工匠に造営させた社殿は金色と総黒漆塗りのコントラストが引き立てあい、「伊達者」と呼ばれるにふさわしい威容を誇っています。初詣期間は通常より参拝する方が多いためゆっくりと鑑賞することは難しいかもしれませんが、お参りの時にはぜひ目を上げて荘厳華麗な造りを味わってみてください。

青い松川だるまと限定御朱印

大崎八幡宮では青い「松川だるま」を拝受することができます。全国的にも珍しい青いだるまは、武士にとって高貴な色かつもてなしの色であったことから生まれたと伝えられています。毎年少しずつ大きいだるまを並べていけば家の繁栄や家族の成長を見守ってくれるとのことですので、美しい切絵の限定御朱印とともに松川だるまをご自宅へお迎えしてみてはいかがでしょうか。

日本一高い門松

大階段上り口の三の鳥居の前には大きな門松が飾られています。9m近い高さと4.5mの胴回りで「日本一高い門松」と言われています。説明がないと門松と気づかないほどの大きさですが、お酒の琺瑯樽に松や藁を一から巻き付けて作成された伝統的な造りは繊細で見応えがあります。ご参拝の際にはぜひこの門松もチェックしてみてくださいね。

参道に立ち並ぶ屋台

⑤参道の屋台
⑥甘酒

無事にお参りを終え、お守りやおみくじを頂いたあとは休息所の甘酒や屋台で冷えた体を温めましょう。参道の白いテントがイートインスペースとして解放されていますので、屋台で買ったものを持ち込んでゆっくり食べることができます。年末年始の大崎八幡宮はかなり混み合うので、しっかり防寒対策のうえ休憩を入れながら初詣を楽しみましょう。

 

例年より穏やかな天候に恵まれた仙台のお正月。今年一年、皆さまに幸福が訪れますよう心よりお祈り申し上げます。