土地が売れない!理由と対策

 利用する予定がないから手放したいと思ってもなかなか売れない土地があります。どうして売れないのか、その理由を把握することで対策を考えることができます。
 土地を持ち続けていることで発生するリスクもありますから、どのようなリスクがあるのか売れない土地を上手に手放す方法まで解説します。

売れない土地と売れる土地

 土地には売れやすい土地と売れにくい土地があります。売れる土地と売れない土地の特徴を解説します。

売れる土地と売れない土地

 売りに出しているからには商品ですから、需要とのバランスで売れ行きも変わります。すなわち、売れる土地は需要があるから売れるのです。

 次のような土地は需要が高く売りやすい土地といえます。

 1. 利便性が高い土地
  a. 駅から近い
  b. 大型商業施設が近い
  c. 学校や保育園が近い
 2. 家を建てやすい
  a. 建ぺい率や容積率が高い
  b. 整形地
  c. 用途地域の制限が少ない

 このような土地は購入後利用しやすく人気があります。反対に購入後の利用が難しい土地は敬遠されてしまいますから需要が少なく売れにくい土地になります。

土地が売れない6つの理由

 売れない土地には買い手が躊躇する理由があります。

 1. 土地のエリアに問題がある
 2. 法律上の制限がある
 3. 土地の形状に難がある
 4. 土地の地盤に問題がある
 5. 値段が高い
 6. 不動産会社の扱いで優先順位が低い

 以上のような土地は購入しても利用が難しいため、今後の見通しが立てにくく維持が難しい土地です。

 1.土地のエリアに問題がある
 売れる土地のような利便性がない土地や、近くに線路や汚水場などの嫌悪施設がある場合、また電気・ガス・水道・電話などのインフラが整っていなければ買い手がなかなか見つかりません。最近ではインターネットを利用する人が増えていますから、インターネット回線が使えることも売りやすくするための条件になります。

 2.法律上の制限がある
 農地には農地法の規制があるため農地以外に転用することが難しいために売却が難しくなります。
 市街化調整区域にある農地は転用がさらに難しくなります。
 家を建てるためには接道していなければならないので接道する道路がない場合には、土地は買い手がなかなかつきません。

 3.土地の形状に難がある
 正方形に近い整形地ほど利用しやすく売れやすい土地といえます。逆に細長い土地や旗竿地、角が残る土地などの不整形地や法面が多い土地などは有効利用できる面積が少なくなります。
 土地が道路より下がっている場合には、道路面までかさ上げする費用が余分にかかってしまいます。
 狭すぎる土地や逆に広すぎる土地も今後の利用が見通しにくい土地です。
 放置されて土地が荒れている状態では現地を見た印象が悪く購買意欲をそいでしまいます。
 境界が確定していない土地や隣地から構造物が越境している場合も売主がきれいに整えておかなければ買主が迷惑をしますから、きちんとしてから売却することになります。

 4.土地の地盤に問題がある
 盛土や埋立地などは地盤が弱い可能性があります。最近は自然災害が多くなっていますから、土地の崩落や液状化を心配されている方が増えています。また土地に異物が埋設されているおそれや土壌汚染が心配される場合も売却しにくくなります。

 5.値段が高い
 近隣の相場と比べて売出価格が高過ぎる場合も買い手はなかなかつきません。自分でもインターネットや新聞広告などで近隣の相場感を把握するように努めましょう。

 6.不動産会社の扱いで優先順位が低い
 不動産会社に問題がある場合もあります。不動産会社は利益を追求しますから、自社の物件や売りやすい物件を優先してしまい、後回しにされている場合もあります。不動産会社が得意とする分野もあります。不動産会社に売却を依頼する時には、複数の不動産会社に打診して得意分野を確認し売却方針を確認したうえで依頼しましょう。

手放す方法

 1.難点を改善する
 売れない理由にあたる点はありましたでしょうか。
 境界が確定していなければ境界確定をして敷地面積を明確にします。隣地からの越境があれば隣地の所有者と撤去することの覚書を作成しましょう。土壌汚染や地盤が問題になりそうであれば地暦調査や地質調査を行ないます。隣地の所有者に購入を打診することも有効です。隣地であれば有効面積が広がって利用しやすくなりますから一般に売りだすよりも買ってくれる可能性は高くなります。建物が古くなっていれば建物を取り壊して更地にして売却する方法もあります。不動産会社の販売方法に不満がある場合は、複数の不動産会社に売却を依頼してみましょう。これらの対策をしてもなお売れない場合や、立地や法律上の制限があるために売れない場合は個人では解決できません。売出価格を見直すことを考えてみましょう。

 2.売却方法を変えてみる
 地方自治体などが空き家バンクの登録をしています。空き家バンクはインターネットに掲載されて全国から興味がある人が閲覧していますから購入希望者が現れる可能性が広がります。また不動産会社に直接買い取ってもらえないか相談してみましょう。不動産会社にはノウハウが蓄積されていますから有効利用ができる方策をもっていて売りにくい土地でも買い取ってくれる可能性があります。

 3.土地の他の利用方法を考える
 売れにくい土地であれば自分で活用できないか再考してみましょう。太陽光発電などに利用できる土地であれば売却しないで持ち続けることも可能です。

贈与・寄付

 買い取る人がいない場合に手放してしまうには、贈与や寄付ができないか検討してみましょう。隣地の人がお金をかけてまで欲しくはないけれど無償ならもらっても良いと言う可能性があります。贈与や寄付を行なうときに気をつけなければならないことは、もらった人に贈与税がかかることです。また贈与した先が一般企業であればみなし譲渡所得税が寄付した側にかかるおそれがありますから注意しましょう。自治体が寄付を受け取ってくれればよいのですが、自治体は寄付を受けると固定資産税が減収になり維持費用がかかるため寄付をなかなか受け付けてくれません。

取得しない

 売れない土地とわかっていて自分でも利用価値がなければそもそも相続しないことも選択できます。相続放棄をすることです。ただし相続放棄は故人の全財産をいらないと放棄することになりますから、市街地にある価値がある不動産や預貯金などの財産は相続するけれど山林やいなかにある土地は相続しないと選択することはできません。相続放棄は、故人が亡くなってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申立てる必要があります。相続財産の一部を取得したり処分したりした場合には相続放棄ができなくなります。また相続放棄をしても財産管理義務が残る場合がありますから注意しましょう。

売れない土地を保有し続けるリスク

 売れない土地をそのままにしておくことで次のようなリスクがあります。
 1. 固定資産税がかかり続ける
 2. 土地の崩落
 3. 建物があれば老朽化
 4. 不法投棄・犬猫の糞尿放置で隣人から苦情
 5. 人口減少で価格も下落

 1.固定資産税がかかり続ける
 不動産は所有しているだけで利益を生み出さなくても課税されます。土地に建物があれば土地の固定資産税は軽減されますが、建物が老朽化することによって特定空き家に指定されると軽減されなくなります。

 2.土地の崩落
 大雨や地震などの自然災害によって、がけ崩れや土地が崩落して損害が発生すれば損害賠償責任が発生するおそれがあります。

 3.建物があれば老朽化
 建物があれば定期的に維持管理をしなければなりません。管理していない空き家であれば犯罪に利用されるおそれもあり放火される危険性もあります。また建物や塀が倒壊して通行人にけがをさせる恐れがあります。けが人がでれば損害賠償責任が発生します。

 4.不法投棄・犬猫の糞尿放置で隣人から苦情
 空地や空き家にゴミや不用品を不法に投棄されたり遺棄されたりする恐れがあります。犬猫のたまり場になってしまい悪臭が発生するなどの問題があれば苦情は所有者に来ますし、処理も所有者の責任で行わなければなりません。

 5.人口減少で価格も下落
 地方では人口減少が避けられません。土地の需要は人口によるところが多く、人口が減少することで需要が減り不動産の価格も下落します。

まとめ

 売れる土地・売れない土地にはそれぞれ理由があります。不動産売却に慣れた信頼できる不動産会社をみつけ、相談しながら上手に土地を手放す方法を考えましょう。