宮城県仙台市若林区に位置する「アクアイグニス仙台」は、自然の恵みを最大限に活かした温泉、食、そして癒しを提供する複合温浴施設です。仙台市街地からほど近いロケーションながら、一歩足を踏み入れればそこは日常を忘れさせる非日常の空間。地元の豊かな食材を活かした美食と、心身を癒す良質な温泉が、訪れる人々に至福の時間をもたらします。
アクアイグニス仙台とは:コンセプトと誕生の背景
アクアイグニス仙台は、三重県菰野町に本店を構える「アクアイグニス」の東北初進出となる施設です。三重のアクアイグニスが「癒し」と「食」をテーマに、温泉とパティスリー、ベーカリー、レストランなどを融合させた成功モデルを確立したことを受け、仙台でも同様のコンセプトで地域に貢献することを目指しました。
仙台市若林区荒井という場所は、東日本大震災で大きな被害を受けた地域です。この地に新たな賑わいと交流を生み出す拠点として、そして震災からの復興を象徴する施設の一つとして、アクアイグニス仙台は誕生しました。単なる温浴施設ではなく、「人が集い、憩い、地域が活性化する場」としての役割も担っています。
施設のデザインは、自然との調和を重視しており、木材を多用した温かみのある空間が特徴です。館内には光が差し込み、開放感にあふれ、訪れる人々がリラックスできるような工夫が随所に凝らされています。

杜の都の湯:良質な天然温泉で心身を解き放つ
アクアイグニス仙台の最大の魅力の一つが、地下1,000メートルから湧き出る天然温泉「杜の都の湯」です。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、疲労回復や神経痛、関節痛、冷え性などに効果があるとされています。特に「美肌の湯」としても知られており、湯上りの肌はしっとりとして、なめらかになると評判です。
温泉エリアは、内湯と露天風呂で構成されています。内湯は広々としており、大きな窓からは自然光がたっぷりと差し込み、開放感があります。一方、露天風呂は四季折々の自然を感じながら入浴できる贅沢な空間です。夜にはライトアップされ、幻想的な雰囲気の中で湯浴みを楽しむことができます。
また、サウナも完備されており、85度前後のドライサウナと身体が冷え過ぎない温度の水風呂で「ととのう」体験も可能です。水風呂は地下から引き揚げた地下水で、柔らかな肌触りが特徴です。湯上りには、ライブラリーカフェで一休みすることができます。コーヒーやソフトドリンク、アルコール(ビール、ハイボールなど)、ソフトアイスなどが提供されており、約500冊の食に関する本や写真集、絵本などが揃っていて、読書をしながらくつろぐこともできます。デトックスウォーターのサービスもあり、ゆったりと体を休めることができます。
食の都を味わう:彩り豊かな美食体験
アクアイグニス仙台は、温泉だけでなく、食の魅力も充実しています。地元宮城の豊かな食材をふんだんに使用した、個性豊かなレストランやカフェ、ベーカリーが揃い、訪れる人々の舌を楽しませます。
1. スイーツ・ベーカリー系(辻口博啓シェフ監修)
- コンフィチュール アッシュ (Confiture H) パティシエ・ショコラティエの辻口博啓氏が手がけるスイーツブランド。素材の味を最大限に引き出した、美しく繊細なケーキや焼き菓子、コンフィチュールなどが並びます。特に、辻口シェフの代表作である「セラヴィ」など、見た目にも美しいケーキが人気です。カフェスペースも併設されており、コーヒーや紅茶とともにゆっくりとスイーツを楽しめます。季節ごとに限定商品も登場します。
- ル ショコラ ドゥ アッシュ (LE CHOCOLAT DE H) こちらも辻口博啓氏によるショコラトリー。選び抜かれたカカオ豆から作られる、こだわりのチョコレートが楽しめます。ボンボンショコラやタブレットチョコレートなど、贈答用にもぴったりの洗練されたチョコレートが揃っています。
- マリアージュ ドゥ ファリーヌ (Mariage de Farine) 辻口博啓氏がプロデュースするベーカリー。店名の「マリアージュ ドゥ ファリーヌ」はフランス語で「小麦との結婚」を意味し、厳選された国産小麦を使い、天然酵母で丁寧に焼き上げたパンが特徴です。クロワッサンや食パンはもちろん、惣菜パンや菓子パンなど種類豊富で、毎日焼きたてが提供されます。イートインスペースもあります。
2. レストラン系
- グリーチネ (GLICINE di ACQUA PAZZA) イタリアンの巨匠、日髙良実シェフが監修するイタリアンレストラン。東北・宮城の旬の食材をふんだんに使用し、素材本来の味を活かした本格的なイタリア料理を提供しています。パスタやピザはもちろん、新鮮な魚介を使ったアクアパッツァなどが楽しめます。落ち着いた雰囲気の店内で、ランチもディナーも楽しめます。
- 笠庵 (かさあん) 和食の笠原将弘シェフ(「賛否両論」オーナーシェフ)が監修する和食レストラン。和食をもっと身近に楽しんでほしいというコンセプトのもと、宮城の食材と三陸の海の幸を使い、素材の美味しさと遊び心が詰まった料理を提供しています。定食形式のメニューから一品料理まで、幅広い年齢層に喜ばれる和食が楽しめます。木の温もりを感じる落ち着いた空間です。
3. カフェ
猿田彦珈琲 (Sarutahiko Coffee)
- 東京恵比寿に本店を構える、人気のスペシャルティコーヒー店。東北地方初出店がアクアイグニス仙台となります。広々とした開放的な空間で、こだわりのコーヒー豆で淹れたハンドドリップコーヒーをはじめ、カフェラテや季節限定ドリンク、オリジナルのコーヒーゼリーなど「たった一杯で、幸せになるコーヒー屋」の妥協のないコーヒーを楽しむことができます。ソファ席や小上がり席もあり、ゆったりと過ごすことができます。


癒しと学び:体験型コンテンツと地域との連携
アクアイグニス仙台は、単なる温泉施設や飲食店にとどまらず、訪れる人々が五感で楽しめる体験型コンテンツや、地域との連携にも力を入れています。
1. 食のセレクトショップ「マルシェリアン」
宮城県内を中心に、旬の野菜や果物、こだわりの加工品などが豊富に並びます。例えば、登米市の「木漏れ日農園」の野菜・卵・きのこ・はちみつ、大衡村の「未来彩園」のトマト、仙台市の「太陽と大地のエコファーム」の原木しいたけ、白石市の「竹鶏ファーム」の卵やプリン、仙台市の「秋保ワイナリー」のワインなど、多岐にわたる商品が揃っています。旬の食材が手頃な価格で手に入るとあって、地元住民はもちろんのこと、観光客にも人気です。食の安全と安心にこだわり、生産者の顔が見える販売スタイルで、地域経済の活性化にも貢献しています。
2. 体験イベント
季節ごとに様々な体験イベントが開催されます。例えば、地元農家と連携した収穫体験やパン作り体験など、食と自然をテーマにしたイベントが人気です。これらの体験を通じて、食への理解を深め、地域文化に触れることができます。子供から大人まで楽しめるイベントは、家族連れにも好評です。
3. 交流と賑わいの創出
アクアイグニス仙台は、地域住民の交流の場としても機能しています。温泉や食事を通じて人々が集い、会話が生まれることで、新たなコミュニティが形成されます。また、地域イベントの開催や、地元の学校との連携など、地域に根ざした活動にも積極的に取り組んでいます。これにより、震災復興の象徴としてだけでなく、地域活性化の核となる存在を目指しています。


アクセスと周辺情報
アクアイグニス仙台には、仙台市営地下鉄東西線「荒井駅南1出口」から直通無料のシャトルバスで行くことができます。観光客にとっても気軽に立ち寄れるロケーションです。車で訪れる場合も、敷地内に広々とした駐車場が完備されています。
周辺には、震災の記憶を伝える施設や、復興のシンボルとして整備された公園なども点在しており、アクアイグニス仙台と合わせて訪れることで、より深く地域の歴史や現状に触れることができます。例えば、「仙台市震災遺構 荒浜小学校」は、当時のまま保存されており、震災の脅威と教訓を伝えています。
まとめ:アクアイグニス仙台が提供する価値


アクアイグニス仙台は、単なる温浴施設や飲食店ではなく、心身を癒し、五感を刺激し、そして地域とのつながりを感じられる複合施設です。
- 良質な天然温泉で日頃の疲れを癒し、美肌効果も期待できます。
- 宮城の豊かな食材を活かした、多彩なジャンルの美食を堪能できます。
- 辻口シェフのスイーツとパンは、味覚だけでなく視覚も楽しませてくれます。
- 地域との連携により、新鮮な地元食材に触れ、様々な体験を通じて学びを深めることができます。
- 震災からの復興を願い、新たな賑わいと交流を生み出す場として、地域に貢献しています。
杜の都・仙台で、癒しと美食、そして温かい人々の交流を求めるなら、アクアイグニス仙台は最適な場所と言えるでしょう。
▶『台湾ランタン祭』SENDAI2025 7.11㈮~8.24㈰
多大な支援を届けてくれた台湾へ感謝を込めて、台湾から届いたランタンのライトアップをメインに、台湾グルメや台湾雑貨の販売など様々な文化交流が楽しめる企画が開催されています。
日帰りでの利用はもちろん、周辺観光と合わせて、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。心も体も満たされる、特別な体験があなたを待っています。