査定を依頼する時の
重要なポイントとは?
不動産を売却するときには、「いったいいくらで売れるのか?」が一番の関心ごとです。
自分自身で相場を調べることはもちろん大事ですが、いよいよ売却準備にかかるときには不動産会社に査定をしてもらうことになります。
査定をしてもらうことで、実際の物件価格の相場を知ることができますし、査定の過程で不動産会社を選ぶきっかけにもなります。
今回の記事では、不動産を売却するときに依頼する査定のポイントや仲介を依頼する不動産会社の選び方について解説します。
不動産売却時の査定依頼において重要なポイント
不動産売却時の査定依頼において重要なポイントは以下の通りです。
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
異なる不動産会社によって査定額が変わることがあるため、複数の会社に依頼して比較することが推奨されます。
- 物件の状態を正確に伝える
物件の状態は物件価格に影響を与える可能性が高いため、物件の築年数、間取り、設備の状態など、正確な情報を提供することが重要です。
- リフォームや修繕の履歴の提示
過去に行ったリフォームや修繕の履歴を提示することで、物件の価値を正しく評価してもらえる可能性が高まります。
- 立地条件の説明
物件の立地は査定額に大きく影響します。
交通の便、周辺環境、日当たりなどの条件を明確にしましょう。
- 必要書類の準備
登記情報や固定資産税評価証明書など、査定に必要な書類を事前に準備しておくことがスムーズな査定につながります。
これらのポイントをふまえて、不動産売却の査定依頼を進めると良いでしょう。
査定の方法には、「机上査定」と「訪問査定」とがあります。
机上査定は手元の資料やインターネットなどの情報だけで査定し、訪問査定は実際に現地に行って査定をする違いがあります。
手軽に短期間で査定できる机上査定が便利ですが、まずは机上査定を6社程度に「一括査定」を依頼して、その中から2社~3社を選定して訪問査定を依頼するのがよいでしょう。
また、不動産会社選びにおいては、査定結果だけでなく、会社の信頼性や売却実績も考慮することが成功への鍵となります。
複数の不動産会社に査定を依頼するメリット
複数の不動産会社に査定を依頼することには、いくつかのメリットがあります。
- 市場価格の把握
異なる会社からの査定額を比較することで、物件の市場価格の相場をより正確に把握することができます。
- 交渉材料
複数の査定結果を持っていると、価格交渉の際に有利な立場に立つことが可能です。
- サービスの比較
査定だけでなく、不動産会社のサービス内容や対応の質も比較できるため、自分に合った会社を選ぶことができます。
- 条件の最適化
複数の会社に査定を依頼することで、売却条件や販売戦略を最適化する提案を受ける機会が増えます。
これらの理由から、複数の不動産会社に査定を依頼することは、売却の成功につながる重要なステップと言えるでしょう。
不動産の価格の査定を依頼すると同時に、売主が不動産会社の「査定」をするつもりでのぞむとよいですね。
不動産売却の査定を依頼する会社を選ぶポイント
不動産売却の査定を依頼する会社を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 売却実績が豊富な会社
多くの取引を成功させている会社は、経験とノウハウが豊富であることが多いです。
- 物件と同じ地域に営業店がある
地元の市場を熟知している会社は、適切な価格設定や販売戦略を提案できる可能性が高いです。
複数社に依頼するときに、地場の会社と大手の会社の双方に依頼するとより多角的な視覚から査定を得られるでしょう。
- インターネット広告に力を入れている
オンラインの露出が多い会社は、より多くの買い手候補に物件を見てもらえるチャンスが増えます。
実際に売却仲介を依頼するときに選ぶポイントにもなります。
- 営業担当者の対応が優れている
査定依頼の打ち合わせの際における担当者の対応の速さや丁寧さは、売却プロセスのスムーズさに直結します。
これらのポイントを踏まえて、自分の物件や状況に合った不動産会社を選ぶことが重要です。
不動産会社を選ぶ際には以下のポイント
査定の結果をふまえて実際に売却仲介を依頼する不動産会社を選ぶことになります。
不動産会社を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 実績と評判
会社の実績や口コミ、評判をチェックし、信頼できる会社を選びます。
- 対応エリアと専門性
取り扱っているエリアや物件の種類が自分のニーズに合っているか確認します。
不動産会社にもそれぞれ専門とする分野があります。
賃貸や住宅、商業施設などです。
スムーズな売却のために専門分野を確認しましょう。
- サービス内容
査定から売却までのサポート体制や、追加サービスがあるかも重要なポイントです。
- 料金体系
仲介手数料やその他の費用が明確であるか、また市場相場と比較して妥当かどうかを検討します。
- 担当者の対応
担当者の専門知識や対応の速さ、コミュニケーション能力も大切です。
訪問査定をした際の担当者の対応でわかりますね。
- 不動産の査定額に根拠がある
査定額の根拠を明確に説明できる会社は、信頼性が高いと言えます。
これらの基準に加えて、自分の直感や会社との相性も重要です。
複数の不動産会社に査定を依頼することで複数の不動産会社とコンタクトできるので、比較検討して選択しましょう。
不動産売却の際に結ぶ仲介契約には3つの形態
仲介を依頼する不動産会社を選択すると、不動産会社と売却のための仲介契約を結ぶことになります。
不動産売却の際に結ぶ仲介契約には、主に3つの形態があります。
それぞれの特徴と違いを以下にまとめました。
- 一般媒介契約
- 複数の不動産会社に依頼可能
- 自己発見取引(自分で買主を見つけること)が可能
- 不動産会社に販売活動の報告義務がない
- 指定流通機関への登録義務がない
- 自由度が高いが、不動産会社が積極的に販売活動を行わない可能性もある
- 専任媒介契約
- 契約できる不動産会社は1社のみ
- 自己発見取引が可能
- 不動産会社には販売活動の報告義務があり、2週間に1回の報告が必要
- 指定流通機関への登録が義務付けられている。
- 不動産会社が販売活動に注力するため、売却成功の可能性が高まる
- 専属専任媒介契約
- 契約できる不動産会社は1社のみ
- 自己発見取引が不可能
- 不動産会社に販売活動の報告義務があり、1週間に1回の報告が必要
- 指定流通機関への登録が義務付けられている
- 不動産会社が最も積極的に販売活動を行うため、売却が早く進む可能性がある。
一般媒介契約は自由度が高く、複数の会社に依頼できるため、広範囲に販売活動を行いたい場合に適しています。
ただし、絶対に自社が成約できる確約はないため販売活動がおろそかになるおそれがあります。
専任媒介契約は、1社に集中して販売活動を行ってもらいたい場合や、定期的な報告を受けたい場合に有効です。
専属専任媒介契約は、最も短期間での売却を目指す場合に選ばれることが多いです。
媒介契約の選択は、不動産売却の成功に大きく影響するため、各契約の特徴をよく理解し、自身の状況に合った形態を選ぶことが重要です。
不動産会社との相談を通じて、最適な契約形態を決定しましょう。