仙台駅前を通る愛宕上杉通、仙台中央郵便局から五橋に向かう東二番丁通を南に進むと広瀬川にかかる愛宕大橋があり、その愛宕大橋を渡り切ったところに標高75mの愛宕山があります。今回はその愛宕山の山頂にある仙台市愛宕神社にご参拝してきましたのでご紹介いたします。

参道には花々が咲き誇る

愛宕神社はもともと米沢にありましたが、伊達政宗公が岩出山、仙台と転封される際一緒に遷座してきた神社です。仙台総鎮守で主祭神は火の神である軻遇土神(かぐつちのかみ)のため火防鎮護、神仏分離以前は普賢菩薩を祀っていたため辰年と巳年生まれの方を守護してくれるご利益があるとされています。

緑豊かな参道には香り高いユリや瑞々しい紫陽花などが咲いていました。昔は天狗が出そうなほど鬱蒼とした山だったという愛宕山のかつての姿が偲ばれます。

隠れた展望スポット

本殿横には屋根付きの展望台があり、歩き疲れた方は日陰で一息入れることができます。展望台東側は天気が良ければ太平洋が、西側は泉ヶ岳や中山観音様、北側は仙台中心部の高層ビルを望むことができます。知る人ぞ知る隠れた展望スポットと言えるでしょう。

愛宕神社の本殿の脇には西側へ続く道があり、奥に進んでいくと「大満寺虚空蔵尊」へもご参拝できます。ここは「がん封じ」の御利益があるとされ、また十二支すべての石像と十二支の守本尊がぐるりと並ぶ八角堂もありますので、どなたでもご自分の守り本尊に手を合わすことができます。

神門には「日本最大の大天狗」「日本最大の烏天狗」の文字が掲げられています。天狗は愛宕大神の神使や顕現した姿とされていて、建立以来仙台の街をずっと見守っているそうです。平成23年の東日本大震災で倒壊しましたが、平成25年に修理、再建されました。ここに収められている天狗座像は日本で最大クラスの大きさとのこと。参拝の際はぜひ本物をご覧になってください。

③展望台からの眺め
④虚空蔵尊

境内には他にも天満宮や勝鬨神社、産霊神社、稲荷神社などが鎮座されています。政宗公とも仙台の歴史とも深く関わりのある愛宕神社へ、週末のちょっとしたお出かけにお参りしてみてはいかがでしょうか。

▶仙台市愛宕神社