締結式は同市方八町のフード校舎であり、橋本会長と水野校長がそれぞれ協定書にサインして取り交わした。協定書には相互の資源活用と連携を踏まえ、シェフ(料理長)、パティシエ(菓子職人)とのレシピ共同開発などを盛り込んだ。 中心市街地の13ホテルで構成する郡山ホテル協会と国際ビューティ&フード大学校の連携協定は2度目。今回、学校側からの申し出で実現した。今後はリクルートを含めたインターンシップも視野に含め、ホテルでの実践教育で次代を担う人材を育成する。 橋本会長は「人材確保が難しい中、地元企業の現場をぜひ知ってもらい、ゆくゆくは地元振興にも期待を寄せたい」、水野校長は「学生には現場教育だけでなく、おもてなしの場としても経験を積んでもらいたい」とそれぞれあいさつした。 当面、連携の中心となる学科は、調理師やパティシエを目指す学生が在籍するフード、パティシエ両学科。インバウンドの増加で多様化するホテルの飲食サービスでの現場教育やレシピ共同開発などを通し、地元福島県の食の魅力を提供・発信できる専門人材を育成する。 ホテル協会側は、順次受け入れの施設を決めてゆく方針で、具体的なレシピも検討する。 ホテル協会からは道下和幸副会長(ホテルハマツ総支配人)、平栗俊昭副会長(郡山ビューホテル取締役・総支配人)、学校からは高田寿広副校長らが出席した。道下副会長は(原発事故の風評被害に伴う)外国人の来訪に触れ、「(本県への)インバウンドは他に比べて劇的に少ないのが現状。海外からの人たちを誘致してゆく一つとして、食材豊富で品質の優れた価値の高い食の魅力を売り出しことも考えられるのではないか」と提案した。 学校では来春にもインバウンドの一環として、イスラム教徒(ムスリム)の急増に伴うハラール料理講習の検討を進めるという。 フード、パティシエ両学科は9月、学生の実践的技術を磨く場として「ビーエフレストラン」を初めて開設。県産食材を使ったメニューを提供している。 締結後はフード、パティシエ両学科学生のブッフェが用意され、創作料理などの逸品メニューを味わってもらった。]]>